錠ケースとストライクのメンテナンス

前回は鍵穴の簡単なお掃除方法をご紹介しましたが、今回はシリンダー側でなく、普段目に見えない扉の内側の錠前(錠ケース)の方に焦点をあててメンテナンスや日々使っていく上で起こる故障の対処方法だったり、気を付けたいポイントをお伝えします。

また枠側についているストライク(受け部分)のことも触れてみます。

古くなると錠前は壊れる

古くなるとモノが壊れるのは当たり前の話なのですが、大事な注意点としては、毎日使っているノブや鍵の調子がいつもと違うな、違和感があるなと思ったら早めに注意をすることです。長年使っていると錠ケースの内部は金属性の板バネ材やスプリングなど繰り返し繰り返し使っている間に、金属疲労で折れてしまいます。そうして一番怖いのが、ラッチボルト(※)の故障でラッチ部分が飛び出してレバーハンドルを下ろしても引っ込まなくなり、閉じ込められて出れなくなるケースです。特に室内の扉に使われているものは玄関で使われているものより簡易的に作られているので、壊れるのも早いです。そして家の中で開け閉めが多い扉を思い出してください。マンションとかでしたら玄関を入って廊下を抜けてリビングに入るドア、それに家族みんなが一日何度も使用するトイレ、経験上この2か所がよく壊れてリビングに閉じ込められた、トイレに閉じ込められたから開けてほしい!という依頼が来ます。お風呂はトイレほど頻繁に開け閉めはないですが、水回りで錆による故障は注意が必要ですね。お風呂も年に数件ですが依頼が来ます。お風呂は裸だし寒いし大変です。家族がいれば鍵屋さんに連絡を入れてもらえますが、一人暮らしで閉じ込められたとしたら、電話もなく途方に暮れることでしょう。

あとこれは玄関に多いのですが、デットボルト(※)やラッチボルトが引っかかる枠側についているストライク(※)とのおさまりが悪い時ですね。ストライクに擦れてしまって開け閉めしにくくなります。鍵が硬いだけでなくサムターンも硬い時は大抵この問題が多いかもです。そうすると、当然錠前に負荷がかかるので早い故障につながります。こんな時は早めの修理を依頼してください。要は現状は錠前ノブともに動きに問題はないかなと気にかけてください。何もなければ大丈夫だと思いますが、気になったときは早めの対応が大事です。

※ラッチボルト:仮締まりをしてくれる三角形のレバーハンドルを下げると動く部分。

※デットボルト:本締りをしてくれる四角形の鍵やサムターンを回した時に出てくる部分。

※ストライク:デットボルトやラッチボルトが収まる枠側についている部分。

・錠ケースのメンテ

錠ケースの内部にはノブの仕組み(仮締まり)と、ロックの仕組み(本締まり)があり両方が調子よく使えて、日常的に当たり前のドアの開閉を可能にします。それが使っている間にレバーハンドルが下がったまま、もどらなくなったり鍵が重くなったりしてきたら、とりあえずは注油をしてあげて下さい。本当は扉から錠前を取り外して出来れば一番ですが、とりあえずはラッチの引っ込む隙間から注油するか、フロントプレート(※)を外しビス穴等から注油してください。この時の油はCRC(KURE556)などでも大丈夫です。

レバーハンドルが戻らない場合は、レバーハンドルの根元に芋ビスがある場合は、そこを少し緩めて、隙間を作ってあげることによってスムーズに動くようになる時があります。それでも治らない場合は、錠ケースのバネが弱まっていたり、ケース本体に原因があると思われるので、鍵屋さんを呼んでください。

※フロントプレート:デットボルト(四角のカンヌキ)とラッチボルト(仮締まりの三角の部分)がある位置にあるステンレスのプレート

・ストライクのメンテ

先ほどストライクにデットやラッチが擦れてしまい放っておくと錠ケースの故障につながることを書きましたが、ストライクが調整可能なものもあります。その場合はストライクのビスを緩めると前後に微調節できる場合があるので、これによって改善できるときもあります。

・ノブのメンテ

部屋の内側のノブが取れてしまいましたと呼ばれる時があります。握り玉タイプのインテグラル錠の場合はノブを締めこむだけですので、使っている間にゆるんできて、ある時ぽろっと落ちてしまいます。ですので、ノブがぐらぐらしていることに気づきましたら締めこんであげてください。または、ねじ込みは閉まっているけどノブがぐらぐらすることがあります。これはねじ込みを外した中の裏板についているビスが緩んでそうなります。ちょっとハードルが高いかもですが、ねじ込んであるノブを緩めて外して、緩んでる2本のビスを締めてからノブを締めこめば元通りに戻ります。

レバーハンドルが下がったまま戻らない時は、ラッチボルトの隙間から注油してあげるか、根元の固定ビスを緩めてレバーハンドルを少し外側にずらしてあげると、遊びが出来て戻るようになります。それでも戻らない場合は、専門家に見てもらいましょう。

まとめ

今回は生活の中で、自分たちで故障を未然に防ぎ、できるだけ快適に長く錠前を使っていければよいなということと同時に、閉じ込められたりトラブルに巻き込まれる前に鍵屋さんを呼ぶ判断が出来ればよいなと思い書きました。お役に立てれば幸いです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする